釧路市動物園園長山口良雄氏の講演をお聴きすることができました。
釧路市動物園は教育委員会の所管で、山口さんは教育委員会の課長さんから園長になりました。
2008年、就任早々にシマウマや象のなな子などが次々に死んでいく瞬間に出会います。そんなときに、血の塊となって三頭のアムールトラが生まれたと知らせを受けたそうです。「生きられない子どもたち」と本能的に母親トラもなめようとせず、放置されたまま。決断の中、2匹が蘇生したが四肢に重い障害を持っていたのです。「助ける」と決断した園長としての判断は正しかったのか?
迷いながらも、沢山の人の善意で順調に育っていた矢先、雄のタイガの突然死。ハッピーエンドでは終わらなかった。園長として何もできなかったが、生きたいと頑張っていた双子トラの子どもたちの生き様を子どもたちに伝えるのが使命と感じて、できるだけ小中学校から頼まれたら、時間をやりくりして出かけているそうです。
ウイキペティアによると、世界中でアムールトラは500頭しか生存していない。北極圏など生息地が破壊されている。人間の手で。