かたくりの花

kata2016b

4月27日、浦臼町にかたくりの写真を撮りに出かけました。
憩いの森公園駐車場は、車を停めるところがないくらい混んでいます。全道各地からの写真家でびっしりのようです。
神社境内のモモンガやカタクリですっかり有名になってしまったからか。
値段を聞くとびっくりするようなメーカー製の超望遠レンズやマクロレンズを装着したカメラも次々と目にしました。

たくさんのカメラマン達のいる神社境内ではなく、みんなの知らない「秘密の場所」のかたくりの写真を撮ろうと車から降りたが、なんとなく尻込みをしてしまった。
幸い「秘密の場所」にはだれもいない。鳥の鳴き声が微かにきこえてくるくらいだ。
白くなりかけたかたくりを見つけたが、純白のかたくりは見つからなかった。

1時間ほどすると、大きなカメラ2台を首からかけて、次々とかたくりの写真を撮っているセミプロのような女性と出会いました。
この「秘密の場所」も、多くの方々に知られてしまうのだろうか。
何となくそんな気がしました。

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昔の思い出です。

新任地、そこでは、かたくりの葉をおひたしにして食べました。とても甘く、ほうれん草より美味しいので、部落の方より よくいただきました。
住宅の横がかたくりの群落です。ということは、いたるところにかたくりが咲いていたのです。

そこは酪農が主な産業だったので、パイロットフアーム・大規模牧場計画で急激に牧草地に変わっていきます。人の数より牛の数が何倍も増えていきました。

その群落には白いかたくりが3株ありました。私は珍しいのでよくカメラに納めていました。
10年前に探しに行くと、そこはすっかり牧草地に変わっています。何時間もかかってやっと1株みつけることができました。
牧草畑開発と牛のし尿などがかたくり群落を隅へ隅へとと追いやって行ったようです。

これからこのかたくりはどうなるのでしょうか?

その後、パイロットフアーム・牧場の夢は破れてしまいました。とうとう限界集落になり、昨年人口が36人と北海道新聞に記されていました。